整体観とは、人体の内部は人体の外部からの影響や恩恵を受けるという考え方です。
「威圧的な上司に怒られて、ストレスでお腹が痛くなった」
「気温が寒くなって、体が冷えて風邪を引いた」
「笑っている人の近くにいると、なんだか楽しくなってくる」
そんな経験はありませんか?
良くも悪くも、今のあなたの状態は、周囲の環境で成り立っています。
人体の内部とは肉体や精神のこと、人体の外部とは人間関係や住環境、季節や気候などを指します。人体の外部は、人体の内部と同じように、健康であるための重要な要素となります。
人体の外部において、重要なポイントとなるのは、自身でコントロールできるもの or コントロールできないものに分けることです。
人体の外部でコントロールできるものに対しては、自分に合う環境へ周囲を変化させる必要があり、コントロールできないものに対しては、自分が順応する必要があります。
例えば、職場で威圧的な上司が自分へ多大なストレスを与えてくるときは、場合によって、自身が転職するなどの行動を起こし、自分のいる環境を変化させる必要があります。
また、気温が寒い日であれば、温かい格好をするなどといったように体を冷やさない工夫をして、自身で寒さに順応する必要があります。
コントロールできるかできないかを分けることが重要であると伝えましたが、あなたはなぜだかわかりますか?
それは、コントロールできないことをコントロールしようとすることで悩む方がとても多いからです。
先ほど例に挙げた「威圧的な上司」ですが、あなたがどんなに努力してもこの上司の性格を変えることはできません。それなのに、優しくしてほしいから、一生懸命に仲良くなろうとしたり、上司の機嫌をとるために残業をしたりするのは、正直に言うと、エネルギーの無駄です。コントロールできないことをコントロールしようとするから、生きづらさを感じ、解決せずにずっと同じようなことで悩み続けます。
逆に言えば、この無駄に使っていたエネルギーを別の方向へ使うことができれば、もっと楽に生きることができます。場合によっては、何か大きなことも成し遂げられるかもしれません。
付き合う人や住む場所は自らの意思で変えることができますが、他人の性格や自然界は自らの意思ではどう頑張っても変えることはできません。
もし、今あなたが悩んでいることがあれば、自分へ問いかけてみてください。
「その悩み、自分でコントロールできることですか?」
健康といわれると、どうしても人体の内部を意識してしまいますが、実は周囲の環境がとても大切です。特に、外部からの影響を受けやすいHSPにとって、整体観は長く健康に楽に生きていく上でとても重要な考え方となります。
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